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マキマロさん

starnetさんで出逢ったマキマロさんの染物。
マキさんとマロさん。
ご夫妻がお二人で染め、縫われている作品の数々。
ちょうど春ものがたくさん入荷していました。



ラックで染めたドルマンワンピース
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ほうじ茶で染めたリネンのストール
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たくさんの色の中から最初に手にとらせていただいたものを
思い切って分けていただきました。
とっておきにするのではなく、
普段にちょっと出かける時に袖を通し、
羽織らせていただこうと思います。



  * * *

マキマロ発行 『今時記』より


春の大きな大地の揺れと共に、心も大きく動かされ、
何度も声をあげて泣きました。
たくさんの苦しみ、悲しみ、多くの人々が同じように
涙を流したことでしょう。
その涙で、地球が浄化されないものかと願いながら・・・。
 私達は3月14日の朝、2人の子供と友人家族を乗せ、
千葉の鴨川から岡山のマロの実家を目指して
車を走らせました。
その時は、これ程までに大きな事故になるとは思いもよらず、
じっとしてもいられないので、今まで行ったことのない瀬戸内の小さな町や、
オリーブの木がある丘を散歩したりして過ごしました。
その時に、ふとなにか、この辺りに新しい光を感じました。
これから先、どうなるのかわからない不安がありながらも、
西の方に住んでみるのもおもしろいかもしれない、と思ったのです。

(中略)

瀬戸内の家に来てからは、染めのやり方が変わりました。
ひとつは、古い井戸があり、山水をそのまま使うこと。
真夏でもキンキンに冷たい水で、染め上がりの色がパキっと
鮮やかになりました。
そしてもうひとつは、火。
採ってきた植物を薪の火で煮だすこと。
家の周りの木を切って薪にしたり、大工さんに古材をもらって
薪にしたりしています。
時々古い松の板があったりして、それはまた家を直す時に使おうと思い、
大事にとってあります。
水と火と木。
あたり前のエネルギーですが、大事に使っていく事で
染め上がりの色にもその自然の力が加わるような気がします。

(中略)

地中海の気候と似ているここは、オリーブがたくさん実る。
この冬の間にいろんな実を植えたい。
オリーブ、レモン、イチジクに・・・・・。
いつかオリーブの葉で染めができたらいいなぁ。  


お2人のお子さんは5歳の虹太郎君と、1歳の胡花ちゃんというそうです。
可愛いな。
 
  
  * * *


マキマロさんご夫婦は、天然の糸で織った布を野草、木の皮、実などで
何度も重ね、一枚一枚手で染めて洋服を作っているそうです。

マキマロさんの染めには息吹が感じられます。
それは草や実や花の発色がきれいだというだけでなく、
風や光や曇り空の仕業ではないか。
そんな空気を感じさせる染めです。

実際着てみると気持ちがよくて、身体に優しい。
スタイルよくデザインされていても、ちっとも締め付けない。
ほんの少しスカートのすそ丈が前と後ろとでは長さが違っていて
歩くと、あるいは階段を上がった時なんかも、
ふわりと、すらりと見えるように縫われている。
こんな私でさえ・・・。

春がやってきています。
寒い日もありますが、春はやってきているんだと思った休日でした。
by haijikg7 | 2012-02-20 23:45 | お洒落


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