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酬恩庵 一休寺

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京都国立博物館で開催されている「南山城の古寺巡礼」展を拝見しました。
(2014年4月22日~6月15日)

古都奈良と京都の間、京都府南部に位置する南山城。
古き奈良時代からの伝統を守り伝えられている古い寺院が点在する地域です。
それら寺院に伝わる仏像や掛物、秘仏と言われこれまで展示されていなかったもの、
国宝・重要文化財も含め140点を拝見しました。
点在する数か所の寺院を巡るのはなかなか難しいことで、このような機会に
一同に拝見することができるのはありがたいことでした。

博物館を後にし、絶対に訪問したいと心に決めていた酬恩庵 一休寺。
京阪神からも近そうで遠く、遠そうで近い京田辺。

昔アニメで見ていた「一休さん」のお寺だということしか知らなくて、
でも写真などで拝見して一度は訪問したいと思っていました。

一休さんは子どもの頃は安国寺におられました。(アニメ情報)
いつごろ この酬恩庵にこられたのでしょうでか。
お寺のHPを拝見していると「後半の生涯をここで過ごした」とあるので
八十八歳でお亡くなりになった一休さん、多分四十代の頃でしょうか。



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総門をくぐると石畳が長く続き、青楓が地面の苔を守るように茂り覆っていました。




方丈におじゃまし、お茶を一服頂戴しました。
周り廊下でぐるりと室やお庭を拝見し、初夏の風情のお軸やお花に心洗われました。
お庭や廊下の掃除も行き届きとても気持ちの良いお寺でした。


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副住職さんと親しくお話しさせていただいたこともありがたいことでした。
一休寺納豆のいわれ。
一休寺納豆の風味を生かした「本格四川麻婆豆腐」のこと。
副住職さんのおじい様でいらっしゃった先の住職さんのお軸の書と、
お父様でいらっしゃる現住職さんの書も拝見させていただいたり。

寺院を拝観することはあってもご住職さんや副住職さんがお話しくださるという経験があまりなく、
今回のように親しくお話しくださるととても身近に感じることができました。
これも一休さんの教えが見えない地下水源のように脈々と絶えることなく続き、それを引き継いでおられるのだなぁと感じ入りました。



一休寺 庫裏売店では伝統の一休寺納豆やお麩のしぐれ煮などを売っておられました。
いろいろに味見をさせていただき、香煎などもご用意くださいました。

近隣の洋菓子屋さんパティスリー メルシーラヴィさんで作っておられるネージュという細長いクッキーも販売されていました。
もちろんこのクッキーには一休寺納豆が入っています。
それがもうとても美味しくて!
クッキーの甘さと一休寺納豆のしょっぱさ。
一休さんは周辺の住民たちが生活してゆくために納豆の作り方や藁の編み方を伝授されたようです。
欧州の教会でもビールやワインを醸造していたり、その土地の近くで精製されるお塩を使ってクッキーやキャラメルに風味をつけたりされているのをよく見聞きしますが、やはりお国は違っても寺院と庶民は深く繋がり生活のために支えあったのだなぁと思いました。

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自分のお土産用に買って帰った「一休寺納豆ブールドネージュ」。
アーモンドプードルと一休寺納豆の風味が絶妙で。
止まりません・・・。(止めるのに必死)

自宅で、職場で、ちょっと一服したいときに紅茶と合わせていただいています。
初夏の京田辺訪問と一休寺の風情を思い出しながら。

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by haijikg7 | 2014-05-28 06:00 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)

上賀茂手作り市

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毎月第4日曜日に開催される京都・上賀茂手作り市
以前マクロビオティック教室のお友達と京都に宿泊したときにみんなで訪れ、
とても楽しい思い出になった素敵な市。

その時私は「もっとお小遣いを持ってきたらよかったなぁ」と修学旅行生のように思ったものでした。
何故って、そこには魅力的な雑貨や食べ物、伝統的な保存食、めずらしい細工物、
そして作り手さんが心を込めて制作された手作りのものがたくさんあったから。
どれもこれも見るだけで心躍るようなものばかり。

5月の最後の日曜日。
縁あって京都を訪問する機会に恵まれ、久しぶりの上賀茂手作り市に行ってきました。



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毎朝パンにジャムを塗って食べるのが楽しみな母に。
いちご、マンゴー、いちじく、キウイ、桃などなど、色のグラデーションがきれいで
瓶にスプーンを入れるのがもったいないような手作りのジャム。




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普段はあまりいただかない珈琲。
こだわりのお水でこだわりの豆で。
ひとり分ずつを丁寧に入れてくださいました。
待っている間、店主さんの手際を拝見するのもこういう市での楽しみです。



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手作りのお菓子やパン、ベーグルのお店もたくさん出ていました。
その中で私が購入したのはKiKiさんのイングランドのお菓子。
レモン果汁と粉砂糖とバターのアイシングで二種類のケーキを囲ってあって意外にもさっぱりとしていました。
先ほど丁寧に入れていただいた珈琲と一緒に川辺でほっこりいただきました。



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手作り石鹸の「花せっけん」さん。
店主さんがそれぞれの効能を丁寧にご説明くださいました。
オリーブや炭、シアバターなどなど。
ちゃんと汚れは落とすけれど潤いも残してくれるすぐれもの石鹸。
お友達のプチ・プレゼントにも購入しました。



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この日、とても気に入ってたくさん買ったのはグラノーラ。
ノーマル、ベリー、ジンジャー、バナナ、黒豆と黄粉。
どれも美味しくて迷いましたがベリーとジンジャーを3つずつ。
職場の先輩にもお土産として、お友達にも、と思っていたら自分の分がなくなってしまうぐらいいろんな人に差し上げたくなります。
shop cardをいただいたのですが、なんと店主さんは東大阪でお店を出しておられるとのこと。
同じ大阪なので親しみ倍増。
ネットでも購入できるとのことで、これから大阪の手土産にはこれ、絶対いいなぁと思いました。


他にも天然素材のお洋服や帽子、きれいな毛糸 Opal毛糸で手袋やマフラー、アームカバーやレッグウォーマーを出店されているドイツ人のマルティナさん。
たくさんのお出会いをいただきました。


5月の最後の日曜日。
少し暑いぐらいのお天気で、上賀茂神社の疎水では子どもたちが水遊びをする声が響いていました。

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by haijikg7 | 2014-05-27 22:50 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)

譲畔 ~白と緑茶会~

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3年越しの約束の茶事。
姫路駅から岡山県の新見駅までを結ぶローカル線である姫新線に揺られ
無人の駅「太市」に降り立つ。

駅からの風景はのどかで、遠くの山並みには新緑が萌え、休耕地の畑にはスカンポが高く伸びていました。
耕した土は五月の日差しにからからと乾き、ふっくらと膨らんだ空気が
時折吹く風と一緒に後ろから追い越していく。


五月の新緑の時に必ず、という約束を毎年毎年延長してくださり、
一客一亭のおもてなしをしてくださったご亭主が用意してくださったこの日のお軸は


『譲畔』(あぜをゆずる)


『終身、みちを譲ずるも、百歩をまげず。終身、あぜを譲ずるも、一段を失わず』
(終身譲路,不枉百歩;終身譲畔,不失一段)
意味は、『一生、道をゆずっても、たかだか百歩に過ぎない。一生畔をゆずっても、一段(いったん)に過ぎない』

現代風に言い直すと、『交通渋滞のなか、他の車に何度も追い越されても、100メーターも差がつかない。』という風にもいえましょう。
そして争いを避け、領地を譲る心根の大切さ。


爽やかなご亭主のお人柄そのままのお席でした。


******


この日は午前中、明石の和菓子教室に伺い、来月のお菓子を教わりました。
練りきりでこさえた「青梅」と、名越の祓でいただく「水無月」。

ご亭主のご家族様への手土産に持参しました。
お菓子とお皿が図らずも「白と緑」。
私もお菓子づくりに自信がもてたらおもてなしをしたいと思います。


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by haijikg7 | 2014-05-23 05:20 | 茶道 | Trackback | Comments(5)

大神神社(おおみわじんじゃ)参拝

やまとは 国のまほろば 
 たたなづく 青垣 山ごもれる やまとし うるわし

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新緑の美しいこの季節に大神神社にお参りをさせていただきました。

国のまほろばと詩にも称えられる奈良。
その中にあってもひときわ秀麗なお山であり御神体として祀られている三輪山。

山内の一木一草に至るまで、神宿るものとして、
一切斧(おの)をいれることをせず、松・杉・檜などの大樹に覆われています。

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遠い神代の昔、大国主神(おおくにぬしのかみ)が、
自らの幸魂(さきみたま)・奇魂(くしみたま)を三輪山にお鎮めになり、
大物主神(おおもの ぬしのかみの御名をもってお祀りされたのがはじまり。
それ故に、本殿 は設けず拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し、
三輪山を拝するという、原初の神祀りの様が伝えられて おり、
我が国最古の神社であります。
大三輪之神(おおみわのかみ)として世に知られ、
大神をおおみわと申し上げ、神様の中の大神様 として尊崇され、
各時代を通じ、朝野の崇敬殊に篤く、延喜式内社・二十二社・官幣大社として
最高の待遇に預かり、無比のご神格がうかがわれます。
(大神神社ご由緒より)

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立夏であるこの季節は七十二候のうち「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」という十九候を過ぎたあたり。
ちょうど足元の沢からは大きく小さく蛙の声が聞こえており、
沢に沿った山道には行者の足音と竹杖が響き、
鈴の音と蛙の声が一足一足を導いてくれているようでした。

山裾に延びる山の辺の道を散策し、三輪そうめんをいただいて帰路につきました。


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佳き日。
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by haijikg7 | 2014-05-20 05:35 | | Trackback | Comments(2)

伏見さんのテーブルスプーン&フォーク

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葉山にお住まいの漆作家 伏見眞樹さんにお願いして竹のテーブルスプーン&フォークを誂えていただきました。

器や食べ物によっては金属のカトラリーより木や竹のものを使いたいときがありますね。
そんな時、今まで生地なりや漆のものは素材が木工のものを使っていました。

昨年、葉山の伏見工房をお訪ねした折、このスプーンとフォークを拝見し一目惚れ。
理由はまず第一に茶道具の茶杓のような作り方だったこと。
切り出した竹を数年かけて乾燥させ、たくさんの工程を加えて削り、曲げ、そして形にしてゆく。
漆も特別なものを使われていて、ひとつひとつの拘りに心を奪われた。

そしてこのフォルム。
今まで私が出会った非金属のスプーン&フォーク、特にスプーンは「匙」の役割であり、
テーブルスプーンではなかった。
洋食器で用いられる銀食器のようなテーブルスプーンを竹で作られているのを他で見たことはない。

レ・ミゼラブルでジャンバルジャンが盗んだ銀食器の中にテーブルスプーン&フォークがあったのかなかったのかは定かではないが、家伝来の紋章を彫りこんだ銀食器のたたずまいがこれにはあった。

工房でお話しを伺うとそんな伝来の銀食器のように名前やイニシャルを彫りこんでくださるとのこと。
迷わずお願いし心待ちにすること数カ月。

伏見眞樹さんのお人柄そのものの繊細で使い手のことを考え抜かれたカトラリーが届きました。

    **********

茶道具を考えると、抹茶茶碗や漆ものなど細工が細かいため、扱いに繊細さを必要とされるものがあります。
鉄でできた釜も錆びやすく、手入れが必要です。
それはまるで人の心のようだと思うことがあります。
道具は極めて人間的で、ある意味人格を持ったように思えることがあり、
他者に接するときのように「相手を思う」気持が必要になる、とでもいいましょうか。

伏見さんのこのスプーン&フォークで食事をいただくと、その口当たり、食器への当たり具合、
食べ物の温度を急激に変化させることなく、味を損なわず、脇役でありながら主役の働きがあると思いました。

伏見さんは茶道具を専門に作られる作家さんではありませんし、このカトラリーも茶道具とは違うジャンルのものですが、源流に茶道の教えがあるように感じます。
それは素材が竹や漆であるということだけではないように思います。

大切なものと出会ったとき、私はそれが「もの」ではなく一緒に寄り添ってくれる友人や家族のような気がします。
このお出会いにもまた感謝したいと思います。
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by haijikg7 | 2014-05-01 00:50 | 拘り | Trackback | Comments(0)