茶道には無限の学びの場と、無限の遊びの場があります。
茶事は亭主が客を招き、趣向をこらしてもてなす場です。
季節・時候によって、色んな趣向の茶事があります。
中でも私が好きなのは「夜咄しの茶事」です。
昨夜は叔母が自宅でその茶事をするというので手伝いにいきました。
亭主は叔母、水屋は私。
いつもかわらぬ、二人のタッグです^^
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
「夜咄(よばなし)」
茶壷の封をきる口切がすむと、秋も深まりいよいよ冬の到来。
夜咄しの茶事は冬の夜に催される茶事です。
十二月から二月の寒い時期の夕刻、日がとっぷり暮れてから始まります。
ロウソクの灯り、月の光、あるいは雪明りだけで茶事をします。
そして寒いときならではの、真っ赤ににじむ炭の火の色にはとても趣があります。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
赤々と燃える炭は湯を沸かす釜にだけ使われるものではありません。
手あぶりや煙草盆などの炭の赤味は寒い夜に見ると心からほっとする温かさがあります。
「昔はこうもあったのか」と風情に心を馳せる時間。
そしてお客様にお出しする一服のお茶の贅沢。
毎年この季節は蝋燭と行灯と炭の赤々としたぬくもりに茶道の醍醐味を感じます。
今年はむそう塾で切り方や盛り付けを教わったのに、
いざというときに「?」マークで頭がいっぱいになる私・・・。
お客様を待たせず、急かさず、
いいタイミングで料理をお出しするのは
私にとっては至難の業です。
茶室から聞こえる声と、物音だけで
懐石の進み具合を推し量ります。
三点盛りに「?」マークが飛び交いつつ、「ああーもうわかんない」とうっちゃって
お客にお出しする私・・・。
何度心の中で「教えてください」と台所の中心で叫んだことか(←誰に?^^;)
んーーー・・・。ちょっとずつ違う気がする・・・。