今年の炉開きで烏瓜のお飾りがあった。
師匠が愉しいお話をお聞かせくださった。
烏瓜を開いて種をみたら二種類の形があるそうな。
ひとつは大黒さんで、もひとつはえべっさん。
まるまるしたほっぺたのようなのが大黒さんで、
ほっぺたが垂れたような形の種がえべっさんだそうだ。
80歳を超えた師匠が幼いころ、近所の子供たちと
「あんたのはえべっさんが多い」
「私のは大黒さんが多い」
と種を選別して遊んだという話は聞いていてついついこちらも自分もその中にいるような錯覚を覚えてしまう。
ウィキッてみたら烏瓜の種は小槌の形をしているので縁起物としてお財布に入れる人もいるそうで。
なんだかそれだけのことなのに、今年は愉快に炉開きをしていただいたような気がしている。
もうすぐ冬。
もう冬か。