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"はるゆたかのナポリピッツァ ガレリア”

「ガレリア」のことである。
今年に入って 昨夜、みたび大きく感動してしまった。
私がピッツェリア「ガレリア」さんに伺うのは月に一度ぐらい。
ということで今年に入ってみたびの感動だったのである。

理屈ではない。
『美味しい』のだ。
(でも理屈を知りたい人はこちらをどうぞ。→「ガレリアのマルゲリータ」

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「ガレリア」さんで使用されている小麦粉は北海道の「はるゆたか」なのだが、
今年の「はるゆたか」は灰分が0.53±0.05という数値だったそうである。
(売されている日清製粉のルスティカは灰分:0.49%、粗蛋白:10.9%と
中力かつ灰分少なめと王道の配合です。(ガレリアのブログより引用))

0.1%に満たない小麦粉の灰分にトマトソースの酸味と苦みを調整して焼かれるピザ。

ピザの生地の灰分が高く、つまり小麦の香りが強すぎると、トマトソースの酸味と苦味が出る。
この解決法は二つにひとつ。
1.生地の灰分を落としてバランスを取る。
2.生地に合わせられるような強いトマトソースにする。

ガレリアさんでは当然ながら2番目の強気な方法で見事にこの問題を解決された。

また、モッツァレラ(チーズ)の溶け具合が絶妙。
チーズが溶け過ぎずもせず、また溶け足らずもせず。
気持ちいいぐらいにマイルド溶け、ミルキーな香りを放って
トマトソースと緩やかにまじりあって生地に乗っているモッツァレラ。
灰分の高い(つまり香り高い)生地にあってこの溶け具合がトマトソースの酸味、苦味などを隠してくれている。


ご自身が書かれているように、「包丁の刃を渡る様なギリギリの技術」で、
ピザが焼ける1分半という短い時間、モッツァレラの溶けぐあいさえもコントロールし
格段に美味しくなったマルゲリータ。



昨夜、ガレリアさんはおっしゃった。
「他のピザならごまかせるんです。でもマルゲリータはごまかしがきかない。
うちはマルゲリータのピッツェリアですから、生地も香り高く、トマトソースも苦みを出したくない。
ピザの出来には波があるんですよね。(もちろん高度な域での波。)
一度波の上の部分を知ってしまうと、もう波の下の部分では許せなくなる。
5回焼いて4回失敗して、5回目も失敗しても、その失敗に「手ごたえ」を感じると
絶対技術は紙一重で向上するんです。
そうやって波の上も少しずつ上がっていく。」


「ピザなんて食べてるんだぁ。」って思われてもいい。
私はガレリアさんの心意気を応援している。
惚れこんでいるのだ。

(注:ガレリアさんは常に10種類以上のピザメニューをご用意されています。
メニューがマルゲリータ オンリーという意味ではありません。)
by haijikg7 | 2012-03-27 19:30 | soto食


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